2017年2月3日金曜日

伊予柑の皮 どこまでむきますか


少し傾いたところに車を停めて シートを倒し
昼寝をしようとマブタを閉じようとしたけど 
目の前が見事な青空で マブタを閉じることを止めてしまった

斜めに傾いたフロントガラス切り取った青空も やはり斜めに傾いた
それはまるで 世界がいんでいるようだった

そんな歪み出した世界に 水平線を引いてやれと差し出した 

その人差し指から コイケヤスコーンの匂いがした

一気に覚めた 慣れないキザなことなんて するもんじゃないなと

マブタを閉じて 結局昼寝をすることにした
1月というのに とても暖かくて その日は最高の昼寝日和だった


2月になったと思えば スーパーの入り口付近には鬼の面と 
豆が各種高々とつまれ その先に見えた伊予柑が妙に食べたくなったので


伊予柑を買って帰った 翌朝に食べることにした

久々の伊予柑の皮剥きは 思ってたより少し力が必要であったが
剥けた瞬間に広がる香りにボクは小さく歓喜し 一瞬 清々しい気持ちなった


それから車を走らせ 仕事場へ行き 掃除でもしようとしたときに
また自分の手から 伊予柑の香りがした また小さく歓喜した

でも伊予柑を買ったスーパーのこと思い出し

豆 買っておけばよかったな と小さな後悔がボクにとり憑いてきた


今日は節分

世界中の鬼たちが 外に追い出されて 行き場失くしてしまう日



言葉が溢れてきて 行き場を失くしたその言葉に押しつぶされて  死んでしまいそうだ  

だから 眠ってしまおう